今の現場がつらくて、SESそのものを辞めたいと考えたことはないでしょうか。私はSESエンジニアとして5年ほど、4社の現場を経験してきましたが、辞めたい気持ちの原因が現場・会社・業界のどれなのかで、先に打てる手は大きく変わると考えています。
今回は、辞める前に確認することを、この3つの切り分けに沿って、4社分の実体験を交えてお伝えします。今も客先に常駐している立場から、辞めない手を先に、辞める手を後に並べます。
この記事で分かること
- 辞めたい理由を「現場」「会社」「業界・先行き」に切り分けるセルフ診断と、それぞれで先に打てる手
- 現場が原因なら、辞める前に自社の営業へ現場変更を相談できること
- 会社が原因かどうかの見分け方と、社内で打てる手
- 「SESはやめとけ」の中身のうち、会社を変えても残る構造と、残らない部分
- 辞めると決める前に確認する契約・就業規則・タイミングと、在職中の転職活動、最終手段としての退職代行
目次
- SESを辞めたいとき、辞める前に確認すること:理由を現場・会社・業界に切り分ける
- 辞めたい理由は3つに分けると、先に打てる手が変わる
- 3分類のセルフ診断
- 私の4社を、3分類に当てはめてみる
- 「辞めたいのは甘えか」と思ったとき
- 現場が原因なら、SESを辞める前に営業へ現場変更を相談します
- 現場を変えることと、会社を辞めることは別です
- 相談の前に、次の現場の条件を3つ書き出す
- 現場変更が通らなくても、すぐ辞める必要はありません
- 会社が原因なら、辞める前に社内で打てる手と会社の見分け方を確認します
- 社内で打てる手は、評価面談と営業と上長
- 会社が原因かを見分ける3つの目印
- 会社を変える必要があるのは、規程や仕組みに原因があるとき
- 業界・先行きが原因なら、「SESはやめとけ」の中身を分けて考えます
- 「やめとけ」と言われる理由は、3つが混ざっています
- スキルが付かない不安は、現場の選び方と外の学習で動かせる
- 「3年で出される」「年齢で詰む」という不安
- 辞めると決める前に、契約・就業規則と辞めるタイミングを確認します
- 退職の「2週間」と、就業規則の期限
- 辞めるタイミングは、更新と賞与から逆算します
- 辞めると決めたあとの進め方:在職中の転職活動と、最終手段の退職代行
- 退職を伝える前に、在職中に次の行き先を探す
- 求人の条件を見てみるなら、対象条件で選ぶ
- 自社開発や上流工程も相談したい経験者なら
- 経験が浅い20代なら、学習サポート付きの選択肢もある
- 会社と直接話せないときの最終手段:退職代行
- まとめ:体調を最優先に、現場・会社・業界の順で確かめてから辞める
SESを辞めたいとき、辞める前に確認すること:理由を現場・会社・業界に切り分ける
最初に、辞めたい理由を3つに切り分けます。そのあとセルフ診断で自分の理由がどれに近いかを確かめ、私の4社を同じ軸に当てはめてみます。
辞めたい理由は3つに分けると、先に打てる手が変わる
私が検索結果を見た範囲では、SESを辞めたい人向けの記事の多くは、辞めたい理由を並べて、転職先の種類を紹介する構成でした。理由を並べるだけだと、「現場を変えれば済む話」と「会社を変えないと解決しない話」が同じ扱いになります。
この2つは、必要な手間がまるで違います。現場を変えるのは自社に在籍したまま営業に相談すれば足りますが、会社を変えるには転職活動が要ります。
そこで、辞めたい理由を「現場」「会社」「業界・先行き」の3つに分けて考えます。
| 分類 | よくある「辞めたい」 | 先に打てる手 | 辞めないと解消しないか |
|---|---|---|---|
| 現場 | 残業が多い、技術が古い、客先の人間関係、リモートできない | 自社の営業に現場変更を相談する | 現場を変えれば解消し得る |
| 会社(自社) | 給与や評価に納得できない、案件を選べない、営業が動いてくれない | 評価面談や上長に条件を出す。会社の仕組みを確かめる | 社内で動いても変わらなければ、会社を変える必要がある |
| 業界・先行き | スキルが付かない不安、年齢や「3年」の不安、契約終了を自分で選べない | 外でスキルを積む。現場の選び方を変える | 現場や会社を変えても残る部分がある |
この記事の順番も、この表の順です。上から順に確かめて、解消しなければ次へ進みます。
3分類のセルフ診断
自分の理由がどれに近いかを、次の質問で確かめてみてください。
辞めたい理由の切り分け
- 体調に影響が出ているか(出ているなら、この記事の順番より体調を優先する)
- 別の現場に移れるなら、SESを続けてもいいと思えるか(はいなら「現場」)
- 自社の営業や上長に、希望を文面や面談で一度でも伝えたか(いいえなら、会社を疑う前に伝える段階)
- 給与・評価・案件の決まり方への不満は、現場が変わっても同じか(はいなら「会社」)
- 現場にも会社にも大きな不満はないが、スキルや年齢、将来が不安か(はいなら「業界・先行き」)
複数に当てはまるのが普通です。その場合は、一番「別の現場なら解決する」に近い項目から先に確かめます。現場の相談は費用がかからず、失敗しても失うものが少ないからです。
1つ目の体調だけは例外です。眠れない、朝に体が動かないといった状態なら、切り分けの前に、医療機関や自社の窓口に相談してください。
私の4社を、3分類に当てはめてみる
私自身は、自分の意思で契約途中に辞めたことがありません。現場の異動はすべて、契約終了などによる受動的なものでした。ただ、辞めたくなる材料は各現場にあったので、3分類に当てはめて振り返ります。
| 現場 | 辞めたくなり得た材料 | 分類 |
|---|---|---|
| 1社目(約4か月) | 研修はコード中心だったのに、現場は設計書とテストが中心だった | 現場 |
| 2社目(約1年半・三次請け) | 残業は平均月40〜60時間(最多60〜80時間)。上位の会社の連絡や確認が遅く、待ち時間が多かった | 現場 |
| 3社目(約2年半・二次請け) | データ移行の時期は夜間対応と休日出勤があった | 現場(担当の時期による) |
| 4社目(現在・約9か月) | 管理職になり、残業が月20〜40時間でも残業代は支給されない | 会社の規程 |
4社のうち3つは、現場を変えれば解消し得る種類のものでした。4社目だけは自社の規程の話で、現場を変えても条件は変わりません。
3分類の最後、業界・先行きに当たるのは、4社を通して感じてきた契約の更新や終了が会社同士の話し合いで決まり、自分では選べないことです。これは、どの会社に移っても、下流の立場にいる限りついて回ります。
当時の私は、この3分類で整理できておらず、不満が現場のものか会社のものかも区別しないまま、全部まとめて「辞めたい」でした。
「辞めたいのは甘えか」と思ったとき
結論甘えかどうかは、気持ちの強さでは決まりません。原因を切り分けて、先に打てる手を打ったかどうかで判断できます。
辞めたいと感じるたびに「甘えではないか」と自問していると、肝心の切り分けが進みません。2社目の私は、不満を持ちながら、自分の気持ちを整理しないまま過ごしていました。
打てる手を打っていないなら、それは甘えではなく、まだ試していないだけです。試したうえで、体調や生活に影響が出ているなら、辞めることは逃げではありません。
現場が原因なら、SESを辞める前に営業へ現場変更を相談します
辞めたい理由が「今の現場」にあるなら、自社に在籍したまま、常駐先を差し替える相談ができます。ここでは、相談する前に確かめることと、通らなかったときの考え方を見ていきます。
現場を変えることと、会社を辞めることは別です
2社目の約1年半は、現場を変えたいと思いながら、営業に一度も言い出せませんでした。その経緯と、言い出すときの時期や文面は別の記事に書いています。
要点だけ書くと、伝える先は客先ではなく自社の営業です。時期は、更新の連絡が来る前です。4社目の営業に確認したところ、目安は「更新の2か月前まで」でした。これは会社によって違います。
もう一つ、私が気をつけているのは言葉の選び方です。営業にとって「辞めたい」は退職の相談ですが、「現場を変える相談」は要員調整の相談です。同じ不満でも、後者として伝えるほうが話が進みます。
相談の前に、次の現場の条件を3つ書き出す
現場を変えれば解消するかどうかは、書き出してみると分かります。
- 次の現場に望む条件を3つ書く「残業が月20時間程度」「使う技術が今より新しい」「週に何日かリモートできる」のように、数字や事実で書きます。
- 3つとも書けたら、営業に事実と希望を分けて送る現状の事実と、次にやりたいことを分けると、営業が次の案件を探す手がかりになります。
- 通らなければ、理由を聞く代わりの要員がいないのか、次の案件がないのか。理由によって、次の更新で動かせるかが変わります。
- 書けなかった場合は、次の節へ進む「どの現場でも同じな気がする」なら、原因は現場以外にある可能性が高くなります。
4つ目は、見落とされやすい点です。条件が書けないときは、営業に相談しても、紹介される現場が変わるだけで、辞めたい気持ちは残ります。
管理職の立場から見えること
4社目では、手を動かしつつ3〜5名を見る立場になりました。そこで感じるのは、メンバーの不満は本人が言葉にしてくれないと見えない、ということです。私が営業に言えなかった2社目と同じ構造が、反対側にもあります。言わないまま辞めると、現場側には「なぜ辞めたのか」が残りません。
現場変更が通らなくても、すぐ辞める必要はありません
営業が動けるのは、代わりに入れる要員と、次の行き先の案件が揃っているときです。通らなかった場合でも、次の更新まで3か月あります。
その間にできることは、希望を文面で営業に残しておくことです。次の案件が出たときに、営業が思い出す材料になります。更新のたびに言い直す前提で、手帳に更新の2か月前の日付を書いておくのも有効です。
営業に言っても動かない、あるいは営業に言う窓口自体が見当たらない場合は、原因が現場ではなく会社にある可能性があります。次の章で確かめます。
会社が原因なら、辞める前に社内で打てる手と会社の見分け方を確認します
現場が変わっても同じ不満が出るなら、原因は自社の仕組みにあるかもしれません。この章では、社内で打てる手を先に整理し、そのうえで会社を変える必要があるかどうかの見分け方を確認します。
社内で打てる手は、評価面談と営業と上長
会社に対して打てる手は、大きく3つあります。
- 評価面談で、評価の基準と昇給の目安を聞く
- 営業に、希望や条件を文面で伝える
- 営業で進まなければ、上長や部門長に相談する
給与や昇給への不満がある場合は、まず評価の基準と昇給の目安を聞きます。私の4社目では評価面談が半年に1回、30分程度あります。ただ、面談があることと、評価の基準が分かることは別です。聞かなければ分からないままです。
具体的な聞き方は、昇給しない理由を整理した記事にまとめています。
単価と給与の差に引っかかる人も多いと思います。私の2社目では、4月の更新で単価が年490万円から年530万円に上がりましたが、基本給の昇給は+6,000円でした。単価の上がり幅は月に換算すると約3万円強、基本給の昇給は6,000円です。
この差は、社会保険料の会社負担や会社の取り分を含むので、一概に不当とは言えません。ただ、差の内訳を会社が説明できるかは、会社を見分ける材料になります。聞いて答えが返ってくるなら、納得できるかどうかは別として、対話の余地があります。
会社が原因かを見分ける3つの目印
社内で打てる手を試したあとに、次の3つが当てはまるなら、会社そのものを見直す段階です。
会社が原因と考えてよい3つの目印
- 評価の基準と昇給の目安を聞いても、答えが返ってこない半年に1回の面談があっても、基準が示されなければ、努力の方向が決められません。
- 希望を文面で伝えても、返事や動きがない営業が忙しいだけの場合もあるので、期限を区切って2回は伝えたうえで判断します。
- 待機中の給与や案件の決まり方を聞いても、曖昧なまま自分の生活に直結する条件が曖昧なら、先々も同じ状態が続きます。
私の現場では待機が起きたことはありません。ただ、待機が起きていないことと、会社が待機中の給与を約束していることは別の話です。
会社を見分ける項目は、求人票で確かめる2つ、面談で確かめる3つ、規程で確かめる項目に分けて、別の記事に整理しました。私自身、自社を同じ項目で採点してみたところ、入社前に確かめたものは0でした。
会社を変える必要があるのは、規程や仕組みに原因があるとき
社内で動いても変わらないのは、多くの場合、規程や仕組みが原因のときです。営業や上長の裁量では動かせないからです。
私の4社目の例で言うと、管理職になった後は、残業が月20〜40時間でも残業代は支給されません。これは自社の規程で、現場を変えても変わりません。
営業に相談しても動かせない種類の悩みだと分かった時点で、現場の相談に時間を使う必要はなくなります。その見極めがつくだけでも、辞める前に確認する価値があります。
会社によって規程は違います。自分の会社の賃金規程や評価の基準は、自分で確かめる必要があります。
業界・先行きが原因なら、「SESはやめとけ」の中身を分けて考えます
現場も会社も悪くないのに、将来が不安で辞めたい。この章では、そうした不安のうち、会社を変えても残るものと、動かせるものを分けます。
「やめとけ」と言われる理由は、3つが混ざっています
結論「SESはやめとけ」という言葉には、現場の当たり外れ、会社ごとの待遇差、業界の構造の3つが混ざっています。会社を変えて消えるのは、前の2つです。
検索すると、「SES やめとけ」という言葉が目に入ります。ただ、この言葉は、現場の話、会社の話、業界の話を区別せずに使われていることが多いと感じます。
前の2つは、この記事の前半で扱ったとおり、現場変更や会社の見直しで動かせます。残る業界の構造は、どの会社に移っても、SESである限り残ります。
私が4社を通して感じる構造は、次のようなものです。
- 契約の更新や終了が会社同士の話し合いで決まり、自分では選べない
- 二次請け・三次請けの立場だと、上位の会社のやり方に合わせる場面が多い
- 現場ごとに技術や環境が変わり、経験が積み上がるかは現場しだいになる
これらは、会社の努力だけでは変わりません。私自身、契約終了を知らされる側であることは今も変わりません。だからこそ、動かせない部分と動かせる部分を分けて考えるようにしています。
スキルが付かない不安は、現場の選び方と外の学習で動かせる
業界の構造のうち、スキルが付かない不安は、自分で動かせる部分が多いと考えています。
現場を選べない立場でも、積める現場の見分け方はあります。また、現場で取れないものを外で取りに行くこともできます。詳しくはスキルが身につかない不安への対処の記事に書きました。
独学で進めると、書いたものに誰からも意見をもらえないのが弱点です。そこを補う手段としては、講師に個別で見てもらえる個人レッスン形式のスクール(Winスクール
など)もあります。独学で行き詰まったときの候補として挙げておきます。
「3年で出される」「年齢で詰む」という不安
SESで3年を過ぎると出される、という話を聞いて不安になる人もいます。これは派遣の期間制限と混ざった話で、準委任のSESに3年ルールはありません。私は同じ現場に2年を過ぎたころ、営業に確認しました。整理は3年ルールの記事にあります。
年齢についての不安は、年代によって論点が変わります。40代を見据えた準備は、40代の壁の記事で整理しました。
どちらも、辞める前に知っておくと、判断を急がずに済みます。不安だけで辞めると、辞めた先でも同じ不安が残ります。
辞めると決める前に、契約・就業規則と辞めるタイミングを確認します
ここまでで、現場にも会社にも打てる手を試し、それでも辞める方向に気持ちが固まったとします。この章では、退職の制度面と、辞めるタイミングの考え方を、要点だけ確認します。詳しい手順は別の記事に任せます。
退職の「2週間」と、就業規則の期限
制度面の要点は2つです。期間の定めがない契約なら、解約の申入れから2週間で終了し、会社の承諾は要りません。一方で、就業規則に申出期間の定めがあれば、原則としてその規定が適用されます。ただし、極端に長い期間は無効になりうるとされています(出典: 大阪労働局 よくあるご質問)。
茨城労働局のQ&Aが例に挙げている「1か月前までの申出」を、法律上の2週間と並べました
月給制や年俸制でも、2020年4月施行の民法改正後は、辞職の予告期間は一律2週間と説明されています。就業規則で2週間を超える期間を定めていても、多くの裁判例で無効とされている、という整理です(出典: 厚生労働省 スタートアップ労働条件)。
就業規則との関係について、茨城労働局のQ&Aは次のように説明しています。
就業規則の申出期間が社会通念上著しく長くなければ、トラブル防止のため、就業規則に沿って申し出るのが望ましい。
法律上は2週間で辞められても、まず就業規則を読むのが、円満退職に近い順序です。
期間の定めがある契約の場合は、民法628条の「やむを得ない事由」が関わり、一方の過失による解除では損害賠償の可能性もあります。契約途中の退職の条文や損害賠償の線引きは、別の記事に詳しく書いています。
ご注意
ここに書いたのは、公開されている行政の説明の整理です。自分のケースで判断に迷う場合は、後述の窓口に確認してください。
辞めるタイミングは、更新と賞与から逆算します
辞めるタイミングは、更新の日付から逆算すると考えやすくなります。3か月更新なら、更新の少し前に伝えるほうが、自社の営業も客先に説明しやすくなるからです。営業が客先に更新の意向を出す前に伝わっているかが、分かれ目です。
もう一つ、見落としやすいのが賞与です。私の自社では賞与は年間3か月分ですが、支給日に在籍していることが条件になっているかどうかは、会社の規程次第です。辞める日を決める前に、賃金規程で確認します。
辞めると決める前に確認すること
- 自分の雇用契約が、期間の定めがない契約か、あるか
- 就業規則の退職の章に、何日(何か月)前までに申し出る定めがあるか
- 次の更新日はいつで、営業が客先に意向を出す前に伝えられるか
- 賞与の支給条件と、残っている有給休暇の日数
- 貸与物(PC、入館証など)の返却先と、引き継ぎに必要な期間の見積もり
迷ったときの相談先として、各都道府県の労働局にある総合労働相談コーナー、労働基準監督署、個別労働紛争解決制度が挙げられています(出典: 茨城労働局 退職したいに関するQ&A)。平日の夜間や土日祝に無料で相談できる「労働条件相談ほっとライン」も、厚生労働省が案内しています(出典: 厚生労働省 確かめよう労働条件)。
辞めると決めたあとの進め方:在職中の転職活動と、最終手段の退職代行
打てる手を試して、辞めると決めたあとの話です。次の行き先を探す順番と、会社と直接話せないときの最終手段を、順に整理します。
退職を伝える前に、在職中に次の行き先を探す
辞めると決めても、退職の申し出は、次の行き先が見えてからにするのが安全です。申し出たあとに転職先が決まらないと、生活の見通しが立ちません。
在職中に転職活動を進める方法、面接の入れ方、会社に知られない注意点は、別の記事に整理しています。 SESで在職中に転職活動する進め方
次の行き先は、大きく3つに分けて考えます。常駐のない働き方を考えるなら、社内SEや自社開発が候補に入り、その判断軸は社内SEへの転職の記事に書きました。
- 同じSESで、会社を変える
- 自社開発や社内SEに移る
- SES以外の職種に移る
求人の条件を見てみるなら、対象条件で選ぶ
求人がどんな条件で出ているのかを見てみたい場合は、自分の経験や年齢に合うサービスを選びます。登録してから対象外と分かると時間を使うだけなので、先に条件を確かめてください。
社内SEや自社開発に絞って探すなら、社内SEの求人に特化した転職エージェントの社内SE転職ナビ
があります。対象は経験者で、勤務地が関東・関西・北海道の方です。未経験の方や45歳以上の方、勤務地がそれ以外の方には向きません。
自社開発や上流工程も相談したい経験者なら
社内SEに限らず自社開発や上流工程も相談したい経験者なら、ユニゾンキャリアという選択肢があります。エンジニアの実務経験が1年以上で、39歳以下、勤務地が一都三県か大阪の方が対象です。実務経験が1年に満たない方や40歳以上の方は対象外になります。
経験が浅い20代なら、学習サポート付きの選択肢もある
経験が浅い20代なら、学習サポートと就職支援を無料で受けられるウズウズIT
もあります。対象は29歳までの第二新卒・既卒などで、勤務地が関東・関西・東海の方です。
どのサービスも、登録した時点で転職を決めることにはなりません。求人の条件を見て、今の現場と比べるための材料集めとして使うのが、辞める前の使い方です。
会社と直接話せないときの最終手段:退職代行
結論退職代行は、会社と直接話すこと自体が難しいときの最終手段です。話し合える状況なら、先に自社の営業や上長に、日付つきで申し出るほうが、手続きも後処理も進めやすくなります。
ここまでの手を試せない、あるいは試しても通じない状況はあります。体調を崩して連絡を取ること自体が難しい、退職届を受け取ってもらえない、といった場合です。
すすめる立場でも止める立場でもありませんが、使う場合に確認しておきたい点があります。
使う前に確認すること
退職代行は、運営主体が弁護士・労働組合・民間企業のどれかで、会社と交渉できる範囲が異なるとされています。未払いの残業代や有給の扱いなど、会社との交渉が必要になりそうなら、弁護士や労働組合が扱う領域になることが多いという整理です。どこまで任せられるかは、依頼の前に運営主体へ直接確認してください。
使う前に、無料で使える選択肢も並べておきます。総合労働相談コーナーでの相談、退職の意思を日付の残る形で伝える内容証明郵便などです。これらの違いは、先ほどの契約途中の退職の記事に表で整理しています。
辞めさせる方向に背中を押すつもりはありません。使うかどうかの判断は、打てる手を試せる状況かどうかで決まります。試せる状況なら、先に試したほうが、あとの選択肢が増えます。
まとめ:体調を最優先に、現場・会社・業界の順で確かめてから辞める
SESを辞めたいと思ったら、辞める前に確認することは、理由の切り分けです。現場・会社・業界のどれが原因かが分かれば、先に打てる手が見えます。
- 体調に影響が出ているなら、切り分けより先に医療機関や自社の窓口に相談する
- 現場が原因なら、辞める前に自社の営業へ「現場を変える相談」をする。時期は更新の連絡が来る前
- 会社が原因なら、評価面談・営業・上長に条件を出す。それでも答えが返らなければ、会社を見直す段階
- 業界・先行きの不安は、会社を変えても残る部分と、現場の選び方や学習で動かせる部分を分ける
- 辞めると決めたら、就業規則の退職の章と更新日を確認し、次の行き先を見てから申し出る
- 会社と直接話せないときの最終手段が退職代行。使う前に運営主体を確認する
私は4社の現場を経験する中で、辞めたい気持ちが全く無かった時期はなく、2社目では打てる手を打たないまま、約1年半を過ごしました。
辞めること自体を、悪いこととは思っていません。ただ、切り分けないまま辞めると、辞めた先で同じ不満に再会します。まず原因を切り分け、打てる手を一度試してから決める。この順番を、判断の軸として持ち帰ってもらえればと思います。




